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わが国の場合、派遣先による「派遣労働者を特定することを目的とする行為」の禁止規定(派遣法26条7項)により、派遣先は、派遣労働者を年齢や性別によって特定することが禁止されているが、このようなかたちで派遣労働者のみが規制の対象となるというのも、どこかおかしい。
包括的な雇用差別を禁止する法律がまずあって、これを派遣労働者にも等しく適用するアメリカ型のほうが自然といえる。
派遣労働者を特別扱い(これも差別である)せず、一般労働者と平等に扱うといった観点からも、現行規制の見直しが必要といえよう、総合規制改革会議。
団体交渉の仕組みは各国で異なる。
アメリカの場合、わが国と同様に、団体交渉の拒否を不当労働行為として禁止する仕組みが労使関係法によって採用されているが、労働委員会の行なう交渉代表選挙において労働者の過半数の支持を得た労働組合にしか団体交渉権は認められない、といったちがいもある。
また、アメリカの場合、いわゆる交渉単位制が採用されており、上記の交渉代表選挙はこの交渉単位ごとに実施されることになるが、派遣労働の領域では、派遣労働者を派遣先の正規労働者と同一の交渉単位に含めるべきかどうかが争点となるケースが多い。
交渉単位の決定に関する労働委員会の伝統的な考え方は、労働者間の利害の共通性の有無をその判断基準とするものであるが、派遣とかかわる場合には、これに加えて、派遣労働者を派遣先の交渉単位に含めることにつき、派遣元と派遣先双方の同意が従前その要件とされてきた(2社以上の使用者が交渉当事者となる複数交渉単位に関する一般理論を採用)ことから、これまではその例をあまりみなかった。
しかし、最近になり、労働委員会はこの同意要件を撤廃した。
派遣労働者と派遣先の正規労働者の利害が共通する場合には、両者を同一の交渉単位に含める考え方(共通ルールの適用)を採用する方向に転換し、注目を集めた。
ただ、労働組合自身が交渉代表選挙の実施を労働委員会に求めるにあたって、交渉単位に含まれる労働者の範囲を正規労働者に限定し、これに使用者が異議を唱える(交渉単位に派遣労働者を含めることを要求する)といった例も現実には少なくなく、派遣労働者と正規労働者を同一の交渉単位に含めることが団体交渉の適用範囲の拡大にかならずしもつながっていない(派遣労働者を同一の交渉単位に含めると、交渉代表選挙で労働組合が負ける可能性は一般に高くなる)ことにも注意する必要がある。
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